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堀 晶代

日本在住/大阪在住/ライター

JSA公認シニアソムリエ。栄養士。おもに日仏を往復しながら、ワイン専門誌への寄稿、ワインスクールでのセミナー、企業へのコンサルタントなどを行なう。猫好きが高じて、猫記事も少々執筆。  

2019.10.03
column

BYOグルメサイト「Winomy(ワイノミ)」が、関西でもスタート!

関西、とくに価格と味にシビアな大阪では、「レストランで飲むワインって、高すぎるんちゃいますの?」という指摘が激しい。そこで立ち上がったのが、大阪のど真ん中に百貨店を構える阪急阪神百貨店だ。「楽しく飲みながらワインの消費も増やしていこう」という目的で、昨年11月に東京で開始されたグルメサイト「Winomy」が、ついに関西でも本格的に始動する。

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外食でお店を選ぶときに、さまざまなグルメサイトを利用するのはいまや当たり前。
なかでも「Winomy (ワイノミ)」は、BYO(Bring Your Own/ワインの持ち込みがOK! という意味)なお店を探せる、ワイン好きにはとてもありがたいグルメサイトだ。9月17日に、阪急うめだ本店13階「アルポンピエーレ」にて、10月の関西での始動を前に、「Winomy」のローンチイベントが開催された。

 

広々としたアルボンピエーレの店内。
ワインやビュッフェを取りに行く時も、混み合わないのがgood!

 

どんなワインにも合わせやすい各種生ハムなどのビュッフェが用意された。

まずはBYO事業部長である千賀哲司さんが、「Winomy」が開発されたきっかけを説明。そこには阪急百貨店のワイン売り場で聞いてきた、お客様の声がある。
「気軽にワインを持ち込めたら。でも断られる? 怒られる? 電話は緊張するし……」
「いただきものの高級ワイン。家で飲むには調理が大変。セラーも一杯。プロの料理で飲みたい」
「あの店、料理はおいしいのにワインがイマイチ。別の店を探すか、家飲み?」
「ワインの価格がわかるだけに、店飲みはアプリで調べてもコスパが悪い。ワインリストの価格を見て、ヤバっ(汗)。ビールとはワケが違う」
などなど。まさにワイン好きが感じる「あるある」だ。

また東京と関西の成人一人あたりのワイン消費量もまったく違うという。東京が8.5リットルに対し、関西は3.5リットル。その状況を千賀さんは「ワイン好きのお客様を、囲い込む機会を失っているんです。BYOという外食スタイルを普及させましょう!」と話す。
お客様サイドに立っているようで、お店サイドにもメリットがある。「ワイン好きを新規&リピート客に」「ワインの発注や在庫管理、ストックスペースやソムリエの省力化」「持ち込み料金が、そのまま利益に」といったものだ。

イベント当日には、15年にワインエキスパートの資格を取得した、髭男爵のひぐち君がゲストとしてトークを披露。今ではワイン会などを通して年間約1400種類ものワインを飲むというひぐち君にとっても、BYOは欠かせないスタイル。「25年の万博では、俳優の辰巳琢郎さんと日本ワインのパビリオンを設けたい」と、熱く今後のワイン活動を語った。

 

髭男爵のひぐち君。ワインエキスパート合格の自分へのご褒美として訪れたのがブルゴーニュだったそうで、
訪問したドメーヌ・ミシェル・ノエラのヴォーヌ・ロマネを見つけてご機嫌。

 

日本のワインを愛する会・副会長でもあるひぐち君が持ち込んだのは、山梨・塩山洋酒醸造の「重川 甲州 2017」。
かすかな塩味がなんとも心地よい一本。

 

約40人の参加者が持ち込んだワインは、約40本。なかにはワインに付けられたタグにイチオシコメントが手書きされたものもあり、持ち込まれたワインそれぞれに、持ち込んだ人の思い入れが感じられるのも楽しい。カジュアルなものから高級なものまで。関西でもワインを飲むTPOの選択肢が、ぐっと広がる可能性を予感させるグルメサイトの登場だ。

Winomy https://www.winomy.jp/

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