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塚本悦子

日本在住/ワインライター・コーディネーター

ワインライター・コーディネーター。ワインスクール講師を経て、現在はフリー。ワイナート本誌では8号より執筆。産業能率大学通信講座「ワイン資格受験コース」監修。著書に「30日間ワイン完全マスター」(美術出版社)など。

2017.11.27
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今年で48回目の開催! 岩手県花巻市のおおはさまワイン祭りレポート

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いまや日本各地で行なわれているワインフェスのハシリと言っても過言ではない“おおはさまワイン祭り”。初めて開催されたのは、1976年11月5日だったそう。当時自治体ワインの同期として交流のあった北海道の池田町長からワイン祭りの話を聞き、大迫町長もワイン祭りを始める決意をしたらしい。

今年が第48回となる“おおはさまワイン祭り”の会場は、エーデルワインの本拠地でもあるエーデルの丘。当日は花巻駅や盛岡駅からのシャトルバスが運行され、県内外から多くの観光客が訪れていた。

屋外に設置されたメインステージでは、ユネスコの無形文化遺産に登録されている『早池峰大償神楽』の上演も。これは岩手県花巻市大迫町に伝わる民俗芸能の神楽で、世代を超え、400年以上にわたり地域で大切に受け継がれてきた伝統の舞だとか。ちなみに御神酒として供えられていたのはエーデルワインの“早池峰神楽ワイン”。
また、毎年の恒例イベント、ワイン娘によるブドウ踏みも大盛況!!

会場内には、エーデルワインをはじめ、花巻市の3ワイナリーがブースを出店。
高橋葡萄園は、もともとエーデルワインに勤務していた高橋喜和さんが2015年に自ら設立したワイナリー。最良区画のリースリング・リオンから造る“フロイデ”は、繊細ながらストラクチャーが整う清らかな味わいだ。

昨年設立したばかりの亀ケ森醸造所は、大迫町でブドウ栽培を行なう大和田さんと、リンゴ栽培を行なう高橋さんが、ふたりで興したワイナリー。ワインもシードルもナチュラルな造りで、素朴な味わいはいかにも家庭の食卓に馴染みそう。ワインはメルロやシャルドネのほか、ヒムロットや紅伊豆など個性的な生食用ブドウにも果敢にチャレンジ!

料理のブースには、地元産チーズを使った窯焼きピッツァや、三陸の生ガキなど、ワインが進みそうな地元料理がたくさん。自然溢れるのどかな環境のもと、山と海の幸に恵まれた岩手県ならではのおいしさを存分に体感できる。

さらに、大迫特産のブドウや野菜の直売コーナーを覗いてみると、新鮮さとリーズナブルさにびっくり! おいしいものが盛りだくさんのワイン祭りに大満足。来年もまた、訪れたいなあ。

Text:Etsuko Tsukamoto