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2019.03.27
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コニャックのテロワールと生産者とともに
レミーマルタンの環境への取組み

山梨県塩山にあるKisvinワイナリーの醸造家・斎藤まゆが、世界のジャーナリストが集うレミーマルタンの環境プロジェクト発表会を取材。そこで長年受け継がれてきたのは、品質の追求と環境への敬意であった。

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 ブドウ畑に囲まれたコニャックの街にレミーマルタンのセラーはあった。歴史の吐息がしみ込んだような壁と屋根の建物に足を踏み入れれば、幾重にも重ね並べられた樽がその胸に原酒を抱き、静謐さの中で自らの輝きを見出されることを待っているかのようだ。

 コニャックへ行ってみないか。そう問われたとき、真っ先に思い浮かんだのはフランスで醸造家修行の身だった、20代の頃のことだ。

 当時私が住み込みで働いていたドメーヌの当主は、口髭を蓄えた大男で、多様な人脈と気風のよさから客人の途切れることがなかった。彼はことあるごとにレミーマルタンを振舞い、自らもゆっくりとグラスを傾けた。機嫌のよい日は「XO」とびきり好い日は「ルイ13世」といったように。「レミーマルタン」はワインを造る者たちからも尊敬され愛される偉大なコニャックとして私の記憶にあった。

 思えばそこには、ワイングローワーとしての敬意も多分に含まれていたのではないだろうか。

 レミーマルタンは現在、環境負荷を軽減し、高品質を保ち、大地を敬い、人々の健康を守るための取り組みを積極的に行なっている。2020年までに、生産者とのパートナーシップであるフィーヌ・シャンパーニュ同盟のすべての畑で環境アプローチを実現させるとしている。

 なかでもフランス政府の厳格な基準による環境高価値農業(HVE)認証畑の比率は業界内でもきわめて高く、サステイナビリティを推進するパイオニアとしての行動力は特筆すべきである。独自の計画も着実に進行。研究機関と連動し、殺虫剤の改善と軽減に取り組むプロジェクトを筆頭に、除草剤を使用せず雑草を管理可能なトラクターも自ら開発。病害耐性のハイブリッド育種にも着手している。

 何年も何十年もかけて答えを見出すための壮大な計画、それを気負いなく当然のごとく始めるのは、次世代に受け渡してゆくための土壌を、「いまこの時に」整えてゆくのだというゆるぎない姿勢とあくなき探求心を感じさせる。

プロフィール

斎藤まゆ(さいとう・まゆ)
1980年生まれ。早稲田大学中退後、カリフォルニア州立大学ワイン醸造学科を卒業。ブルゴーニュなどで研鑽を積み、13年よりKisvinワイナリー醸造責任者。

[お問い合わせ先]

レミー コアントロー ジャパン株式会社 Tel : 03-6441-3025

お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や授乳期の飲酒は、
胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は楽しく適量で。

Photo : Kazumasa Harada

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