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吉田恵理子

フランス在住/ライター・エッセイスト

ライター・エッセイスト。フランス、パリ在住。 HEG(美食に関する最先端研究機関)卒、WSETアドヴァンスト、SSA酒ソムリエ。著書「ランチタイムが楽しみなフランス人たち」(産業編集センター)。

2021.03.31
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2021年度PFV賞、ベルギーのメゾン・ベルナールに決定

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ヨーロッパを拠点とする、12の家族経営ワイン生産者からなる団体プリムム・ファミリエ・ヴィニ(以下、PFV)が今年設立した賞『家族は持続可能性の代弁者』に、ベルギー ブリュッセルにあるメゾン・ベルナールが選ばれた。

手前がヤン・ストリック、奥が息子のマタイス・ストリック。


メゾン・ベルナールは、1868年より続くヨーロッパ最古の弦楽器製造・修理工房(ルシアー)。現在は、ヤンおよびマタイス・ストリック父子により受け継がれている。弦楽器についての豊富な知識とクラフトマンシップを誇り、最近では、値付け不可能とされるほど高価な1732年製ストラディヴァリウスの修理を請け負った。

本賞の賞金は10万ユーロ(約1,290万円)。メゾン・ベルナールは、この賞金をヤンの執筆する17〜18世紀フランドル派バイオリンに関する書籍の出版、およびマタイスがアメリカ合衆国シカゴにある世界最高峰のヴァイオリン専門店で研修を受ける費用、また同工房の将来のための資金に充てる予定だという。

今回の受賞者決定について、PFV会長であるファミーユ・ペランのマチュー・ペランは以下のようにコメントしている。
「世界中から数多くの応募者があり、選考は困難を極めました。今回、メゾン・ベルナールを選んだのは、審査員が『メゾン・ベルナールこそ、優れた手工業と、家族経営による職人的伝統を維持しているもっとも素晴らしい例』だと考えたため。私たちPFVのメンバーも、今回の受賞者とまったく同様に、自分たちの家族経営企業を維持するために奮闘しているのです」。

PFV賞の理念と意義については、現在発売中のWinart最新号(103号)REPORTページ(P92〜93)でも記事を掲載しているので、合わせてご覧いただきたい。

なお、PFVのメンバー企業は以下の通り。

・マルケージ・アンティノリ(イタリア トスカーナ)
・バロン・フィリップ・ド・ロートシルト(フランス ボルドー)
・ジョゼフ・ドルーアン(フランス ブルゴーニュ)
・ドメーヌ・クラレンス・ディロン(フランス ボルドー)
・エゴン・ミュラー・シャルツコーフ(ドイツ モーゼル)
・ファミーユ・ヒューゲル(フランス アルザス)
・ポル・ロジェ(フランス シャンパーニュ)
・ファミーユ・ペラン(フランス コート・デュ・ローヌ)
・シミントン・ファミリー・エステート(ポルトガル)
・テヌータ・サン・グイド(イタリア トスカーナ)
・ファミリア・トーレス(スペイン)
・ベガ・シシリア(スペイン リベラ・デル・ドゥエロ)

Text:Eriko Yoshida