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綿引まゆみ

日本在住/ワインジャーナリスト

会社員を経て、フリーランスのワインジャーナリストへ。ワイナート本誌のほか、ライフスタイル誌、オンラインメディアなどに執筆。ビアソムリエ(JBSA)、チーズプロフェッショナル(CPA)、コーヒー&ティーアドバイザー(ADRJ)。公式ブログ:https://blog.goo.ne.jp/may_w/

2022.11.09
column

日本ワインイベント 110人の110本

日本ワインの振興と日本ワインの現状を知ってもらうことを目的にさまざまな活動を行なってきた神楽坂ワイン倶楽部が、日本ワインをさらに応援するイベント、110人110社110本のワインを集めた持ち寄り会を、2022年8月、都内で開催した。

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イベントを主催した「神楽坂ワイン倶楽部」は、東京都新宿区の神楽坂を中心に活動するワインコミニュティで、山梨県の「大和葡萄酒」代表取締役の萩原保樹氏が主宰者となり、2016年に創設された。神楽坂エリアのレストラン、ワインバー、ワインショップやワイン会に関する情報交換、メンバーによるワイン会やワインに関連するイベントなどを実施しており、2022年8月現在の会員数は約2150名。

現在はとくに日本ワインの応援に力を入れ、もっと深く日本ワインを知ってもらうため、日本ワインのメーカーズディナーを隔月で開催し、醸造家の生の声や現状、ワインづくりのこだわりなどを聞く活動を行なっている。

今回は、日本ワインの振興、およびさらなる品質向上につなげる取り組みの一環として、また、日本ワインの現在の品質の高さを多くの人に体感してもらうことを目的に、「110人110社110本の日本ワイン」を集めた持ち寄り会が企画された。

新型ウイルス感染症の影響もあり、中止の検討や幾度もの延期を余儀なくされたが、8月20日、全国13のワインコミュニティの後援のもと、「Prime42」(東京都港区)にてイベントが行なわれた。

参加者が持ち寄ったワインは、北海道、東北、関東、山梨、信越、中部北陸、近畿、中国四国九州の8ブロックに分類された。持参ワインは事前に申請し、作成されたワインリストには、ワイン名、生産者名、品種、収穫年などの基本情報のほか、持参者によるコメントも掲載され、参加者はそれを参考に試飲を楽しんだ。

ワイナリーからの参加もあり、生産者らが説明を行なった。
はすみふぁーむ(長野県)代表取締役会長 Nick Y. Hasumi(ニック Y. 蓮見)氏(左)と
大和葡萄酒(山梨県)代表取締役で神楽坂ワイン倶楽部主宰の萩原保樹氏。




スパークリング14本、白 49本、オレンジ5本、ロゼ 4本、赤 54本、合計126本もの日本ワインが集まった。



北海道十勝池田町産「清舞」(清見種と山ブドウを掛け合わせた耐寒性交配品種)、
茨城県八千代町産の「冨士の夢」種(山葡萄とメルローの交配品種)、
北天の雫(リースリングと山葡萄を掛け合わせたハイブリット品種)、ヤマソーヴィニヨンなど、
日本ワインならではの品種で造られたワインも見られ、人気を集めていた。




3年ぶりに開催された 「第18回 Japan Wine Competition(日本ワインコンクール)」で金賞受賞のワインも登場。

最終的な参加者は104名で、団体および企業5社、ワイナリー7社、(うち1社はワイン協賛のみ)も加わった。

収穫、醸造が始まる秋はワイン会活動が一時休止になるが、今後も日本ワインを中心にさまざまな人が交流し、日本ワインを盛り上げていきたいと、下記のイベントが予定されている。興味のある人は、「神楽坂ワイン倶楽部」に問い合わせてみてはいかがだろうか?

<2022年>
12月3日 やまふじぶどう園ホーライサンワイナリー(富山県)※ランチ会

<2023年>
2月 サンサンワイナリー(長野県)
4月 楠わいなりー(長野県)
6月 マンズワイン

神楽坂ワイン倶楽部 Facebook
https://www.facebook.com/groups/kagurazaka.wine.club

Text & Photo:Mayumi Watabiki