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2020.06.05
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アメリカン航空でカリフォルニアに行こう!【ラウンジ編】

アメリカン航空の最高クラスでロサンゼルスに行ったなら、是が非でも体験してほしい、ウルトラプレミアムな飲食スペースがあります。空港内ラウンジの一角にある、ダイニングスペース。ここは「美食の殿堂」と呼んでもよし、「最先端のオドロキ空間」と呼んでもよしの、超絶レストランなのです!

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発見と驚愕に充ち満ちたバラエティ豊かな料理

料理のメニューは、前菜と主菜というふたつのセクションに分かれた、わかりやすいシンプルなもので、前菜が5品、主菜が6品。前菜、主菜ともに、アメリカ料理あり、アジア料理あり、イタリア料理ありと、とても多彩な構成になっています。地元の食材がたっぷり使われているのも、ロサンゼルスに来た付加価値を高めてくれるところ。べジタリアン用、ヴィーガン用のメニューもちゃんと用意されていますし、グルテンフリーの皿もあって、世界中のどんなゲストの方にも安心して来店してもらうための、細やかな心遣いにもとっても感心です。アメリカの料理業界で最高水準を誇る組織、ジェームズ・ビアード財団の監修のもと考案されたメニューもあるので、これはなんとしても食べたくなります。

 

味わい豊かなスターター。グリルしたローマスタイルのアーティチョーク(左)とデイボード・スカロップ・クルード(右)。

お料理のお味はといえば、伝統的な(しかし大変に美味な!)メニューも複数ありますが、多くは食感や味付けに驚きや発見があるひと皿になっています。たとえば前菜の「グリルしたローマスタイルのアーティチョーク」は、黒トリュフ、フォンティーナ・チーズのソースに、新鮮なレモンのフレーバーが寄り添った絶品。アーティチョークのほどよく歯ごたえのある食感と特有の風味、レモンの酸味、チーズのまろやかさ、トリュフの芳しい香りがとてもバランスよく調和していて、コクはあっても決してしつこくなく、食欲がさらにわいてくるスターターでした。

 

シグネチャー Flagship™ バーガー。小ぶりのバーガーはグルマン好みの上品さ。

主菜のひとつ、アメリカに来た充実フィーリングを感じさせてくれる「シグネチャー Flagship™ バーガー」は、ド迫力、ボリューム満点のハンバーガーではあるものの、重いだけのいかにもなハンバーガーとはひと味もふた味も違っています。これでもかとかかったチーズが押し寄せるうま味をもたらしてくれますが、野菜もまたたっぷり入っていて、そこに全体のバランスを引き締める甘酸っぱさが加わるので、食べ疲れすることがなく、気がつけばペロリとたいらげてしまっていました!

愛好家垂涎の光輝くワインリストと技ありペアリング

ワインのセレクションは、2018年からアメリカン航空のワイン・セレクションを監修する、米国を代表するスーパーソムリエのボビー・スタッキー氏。世界最高峰・最難関のマスターソムリエ資格を保有する、アメリカのワイン業界では知らない人がいないほどのスゴ腕エキスパートです。

 

ワインリストは、Flagship™ファースト・ダイニングおすすめのキスラー レ・ノワゼッティエールからしれっと始まる。

ラインナップはシャンパーニュ1種、ロゼ1種、白4種、赤4種の合計10アイテムで、ワイン名人が知恵と経験を絞りに絞ってセレクトしたことがうかがえる構成になっています。さまざまなブドウ品種、国・産地、スタイルの味わいが取り揃えられているのはもちろんのこと、どれも飲んでも「ワオ!」な高品質。たとえば、シャンパーニュは当たり前のように超高級銘柄の代表格であるクリュッグですし、つい遠い目になってしまいました……。

 

フォーとクリュッグの組み合わせは、クールかつ刺激的なペアリング!

ボビーさまが、それぞれの料理に、オススメのワインペアリングを勧めてくれているのも、胸の高まり最高潮なトコロでした。一例をあげると、ビーガンメニューであるベトナム料理のフォーに合わせるべきなのは、前述のウルトラ・プレミアム・シャンパーニュのクリュッグ。フォーはスープ皿に入ってきて、あとからスープを注ぐというデモンストレーションがうれしい品で、基本的には優しい味付けなのですが、スープはピリリと辛いスパイシーなもの、そこにパクチーのユニークなフレーバーが重なり合います。「え? フォーにクリュッグを合わせるの?」という、とっても意外なペアリングですが、実際に一緒に味わってみると、これが見事にピタリピタリ。ハラペーニョやパクチーの強い風味を、クリュッグの熟成感と骨太な酸味、ドライさがしっかりと受け止めてくれ、「技あり……というより一本取られました……」と、全面降伏した次第です。

ワイングラスも、大ぶりで高級ワインを存分に満喫できる、クリスタルガラス製。まあ、これだけのレストランですから、当然のチョイスだとも言えますが、それでも満面の笑みがこぼれてしまうのは仕方ありません。

どなたでも心からくつろげるデザイン空間

 

誰にも気兼ねなくくつろげるシンプルな空間設計。ワインバー的な使い方もできそう。

お料理やワインをしっかり堪能するには、内装や採光、BGMといった環境要因もヒジョーに大事です。これらの点でも、FlagshipTM ファースト・ダイニングは非の打ちどころがありませんでした。内装はモダンテイストで、極めて洗練されたデザインですし、席間が広いので、他のゲストの話し声が気になることも無論ナシ。大きな窓からはたっぷりと、カリフォルニアの陽光が差し込んできて、それだけでも心が浮き立ってきます。BGMは、あえて音量を抑えたリラクゼーション系で、自然と気持ちがほぐれてきました。心憎いほど、ディテールにこだわり抜いた設計になっていて、「こんなレストランが日本にあったらなあ……」と、ため息がつい漏れてしまいます。しかし、だからこそ、アメリカン航空のFlagshipTMファーストで、旅をする価値があるのです!

 

Photo:Bungo Kimura Text:Mineo Tachibana