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2020.12.08
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約束の土地、プエンテ・アルト 偉大なテロワールを最大限に表現する、チリ最高のカベルネ・ソーヴィニヨン

チリ初のウルトラプレミアムワインとして、1987年に産声を上げた「ドン・メルチョー」。 このワインがウルトラプレミアムな理由はいったい何か?

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1987年が初ヴィンテージとなるドン・メルチョー。19年にコンチャ・イ・トロから独立。いまや群雄割拠のチリ産ウルトラプレミアムワインにおいて、依然、内外の専門家から高い評価を得る理由は、その類稀なるテロワールに尽きる。

ドン・メルチョーが生み出される土地はアンデス山脈の麓、標高650メートルのマイポ川北岸に位置するプエンテ・アルト。昼夜の寒暖差が大きく、土壌はおもにマイポ川が運んできた石や砂で水はけ良好。カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に理想的な条件が揃っている。

このドン・メルチョーの醸造に95年から携わっているのがエンリケ・ティラドだ。ドン・メルチョーの畑は127ヘクタールにおよぶが、それまで33〜35に分割されていた区画を、彼は石の大きさや粘土の量、砂の量、水分含有率などのデータをもとに151に細分化。個別に収穫するようにした。

10キロ容量の小箱に手摘みされたブドウを、房選り後さらに粒選り。150〜160ロットのワインを仕込み、それをボルドーのコンサルタント、エリック・ボワスノと試飲して最終的なブレンドを決定する。

最新のヴィンテージは18年。エル・ニーニョの影響を受け、冬から春にかけて雨が多かったが、生育期は17年同様に温暖な気候だった。

「フィネスがあり、デリケートなアタック。バランスがとれていて、透明感のあるワイン。私はこのようなワインが好みだ」とエンリケ。

ドン・メルチョーの目指すところは「テロワールの表現」。プエンテ・アルトほど、その目標に応えてくれる土地はほかにない。

ドン・メルチョー 2018
Don Melchor 2018

カベルネ・ソーヴィニヨン91%、カベルネ・フラン5%、メルロ3%、プティ・ヴェルド1%。新樽率72%のフレンチオークで15カ月間熟成。18年の収量はわずか5t/ha。ブラックベリーやダークチェリーに、カンゾウやシナモンのスパイシーさ。フルボディながらタンニンはシルキー。(18,700円)

エンリケ・ティラド
Enrique Tirado

1995年からドン・メルチョーの醸造に携わり、97年、チーフワインメーカーに昇格。98年からはシャトー・ムートン・ロートシルトとのコラボレーションによる「アルマヴィーヴァ」の醸造も兼務する。

[お問い合わせ先]
日本リカー株式会社
Tei:03-5643-9770
http://www.nlwine.com

Text:Tadayuki Yanagi