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2021.06.29
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ブルゴーニュウィークJAPAN2021、開催ショップレポートvol. 3 〜東京/ヴァン シュール ヴァン

6月28日(月)〜7月4日(日)、酒販店やオンラインショップで開催されるブルゴーニュウィークJAPAN。開催店舗の中から4店舗を、4日間にわたり1軒ずつご紹介!

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本日ご紹介する3店舗目は、東京・虎ノ門のヴァン シュール ヴァン。古くからブルゴーニュワインファンも唸る品揃えで定評ある同店でのブルゴーニュワインの割合は約60〜65%、アイテム数は2000〜2500本ほどにも及ぶというから圧巻だ!

ヴァン シュール ヴァンの開店は、1989年。以前は隣のリカーショップでワインも取り扱っていたが、世界のワイン産地を巡るうちにやはりワインには温度管理が大切だと切実に思い、元々は倉庫だった場所にワイン専門店を作った。

ブルゴーニュワインは、優良インポーターのワインとともに、自社輸入のヴァン シュール ヴァン・セレクションも豊富に揃う。会員制のワイン倶楽部も発足し、定期的に刊行する会報では、最新のヴィンテージや生産者情報を発信している。

「ブルゴーニュでいちばん最初に会えたのが、ルシアン&アンリ・ジャイエ兄弟でした。それから彼らがいろいろな生産者を紹介してくれるようになり、さまざまな生産者との付き合いが始まりました」、とジェネラルマネージャーの大畑澄子さん。

アンリ・ジャイエの紹介で取引が始まったのは、ヴォーヌ・ロマネ村のブルーノ・クラヴリエや、ジュヴレ・シャンベルタン村のフィリップ・シャルロパン、ドニ・モルテなど。さらにほかの生産者からの紹介で、新たな付き合いも広がった。

錚々たる生産者達のワインの中には、今回のブルゴーニュウィークのテーマ「デノミナシオン(地理的呼称)をもつブルゴーニュ・プリュス、マコン・プリュスと、まだ知られていない村名アペラシオン」にあたる、フィサン、マルサネ、サントーバン、ブルゴーニュ・コートドールなどの注目銘柄も!

ブルゴーニュウィークで陳列するおすすめのワインの中の1本、ドメーヌ・ギュイモ・ミシェルのヴィレ・クレッセ・PTラベル 2015をテイスティングさせていただいた。

明るい黄金色。タルトタタン、黄桃、バニラムース、鉱物、スモーキーな香り。ハチミツ的な甘香ばしい果実味がとろりと柔和に広がるが、後を追ってこなれた酸がじわじわとこみ上がる。明朗ながら細やかな鉱物感が融合し重層的で、優雅な余韻がゆったり続く。

「このワインは、長くお付き合いのあるパリのワイン商、ピーター・ツーストラップが探してきてくれたもの。彼の扱うオールド・ヴィンテージのブルゴーニュワインも素晴らしいのですが、普段着ワインも欲しいわ、と私が言っていたのを覚えていてくれて、見つけてくれたワインなのです」。

30年以上にわたり、ブルゴーニュの生産者達との交流を続ける大畑さんにブルゴーニュワインに対する想いをうかがった。

「それはもう、造り手にほかなりません。ブドウとか飲み物としてよりも、人との出会いがいちばん。私は、ただ飲んでおいしいというのはイヤなんです。それぞれの造り手が丹精込めてブドウを手入れし、手間暇かけてワインを造っている、ということがいちばんだと思っています。だから、造り手の内面やストーリーをワイン倶楽部の会報などで発信し続けています」。

長い付き合いだからこそ熟知している生産者の話を聞いていると、現地の光景が目の前に浮かぶかのよう。大畑さんおすすめのブルゴーニュワインを求め、虎ノ門まで出向いてみてはいかがだろうか。

ワインブティック ヴァン シュール ヴァン
東京都港区虎ノ門1-7-6
TEL : 03-3580-6578
OPEN : 10:00〜19:30
土・日・祝祭日休
http://www.vsv.co.jp

Text : Estuko Tsukamoto