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2023.10.10
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「アルザス・ロックス! アワード」発表‼︎ vol.1
優勝店が語るアルザスワインのおすすめポイントとは?

アルザスワイン公式認定店によるキャンペーン「アルザス・ロックス!」。アルザスワインを扱う飲食店やワインショップが2023年7月から8月の期間中、銘醸地アルザスのワインの魅力をアピールした。キャンペーンを通じてパフォーマンスやコミュニケーションが優れていると評価され、「アルザス・ロックス! アワード」で第1位を獲得したレストラン、ワインバー、ワインショップに登場願い、アルザスワインのアピールポイントをインタビュー。

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■レストラン部門 第1位
遠藤利三郎商店 押上本店〔東京都/押上〕

オリジナルのPOPが光る
35種類のバイザグラス

「アルザスワインの魅力をひとことで言うと、この地域特有の多様性。さまざまな土壌から生まれる味わいの複雑さや品種の多さ、ひとつの品種から造られるワインのスタイルもさまざま」。レストラン部門でトップに輝いた遠藤利三郎商店 押上本店のソムリエ、大浦 真吾さんは語る。

そしてその言葉通り、多種多様なアルザスワインを幅広く楽しんでもらえる内容の施策を実施。バイザグラスで35種類以上、単一品種やアッサンブラージュ、オレンジワインやグラン・クリュ、さらに甘口のヴァンダンジュ・タルディヴまで毎日異なるタイプ4種類をラインナップ。

ワインはどんどん変わり翌日に来れば違うものが試せる仕掛け。オリジナルのPOPがまた秀逸だ。品種やタイプ、味わいがひと目でわかるだけでなく、それが空いたあとに用意しているワインまでもが明記されており、「あっ、それ終わってまして」という“グラスワインあるある”を回避する丁寧さ。

多種を用意することはオペレーション的には大変だがその労を厭わず「バラエティ豊かなアルザスワインを楽しんでほしい」という気概がひしひし。セレクトも多岐に及び、マルセル・ダイスやジョスメイヤー、マルク・クライデンヴァイスなどアルザスを代表する造り手がずらり。どう考えても赤字覚悟の値付けで提供されていた。

フードメニューも定評のあるこちらでは、アルザスワインに料理と合わせての提案も。フルーティなタイプの白ワインに定番のシャルキュトリー盛り合わせは鉄板の相性だし、シュークルートにはフルボディの白やピノ・ノワールを提案。ハチミツを添えた白レバーのムースに甘口ワインをすすめるというワンランク上のペアリングも。

「初めて口にしたゲヴェルツトラミネールが、じつに印象的で、まだ品種や産地などを知らないころでしたが、その長い名前が記憶に刻まれたんです」。大浦さんにとって、アルザスワインは個人的にも思い出深い様子。これからもその深淵なおもしろさを伝えてくれるだろう。

【店舗データ】
遠藤利三郎商店 押上本店
住所:東京都墨田区押上1-33-3
TEL;03-6657-2127
https://s.tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13093602/
https://en6ibz8h.jbplt.jp/

【お話をお伺いした方】
副店長・ソムリエ 大浦 真吾さん


■ワインバー部門 第1位
ワインバー ルー〔北海道/札幌〕

北海道でもなじみのある品種を
セミナーで紹介

札幌の繁華街、オーナーソムリエの池田 卓矢さんがひとりで営む14席のワインバー。北海道産ワインを豊富に取り揃え、セラーにはコラヴァンを活用し、つねに100種類をグラスで提供する。うち半数は道産ワイン、あとはゲストの好みに合わせてブルゴーニュやボルドー、カリフォルニアの銘醸ワインが並ぶ。

そうした中でアルザスはいぶし銀的存在だが「フランス北部のアルザスで植えられているブドウは北海道でもなじみのある品種が多い。アルザスという産地そのものを知らなくても、ピノ・ブランやピノ・グリといった道産ワインにも用いられる品種はわかりやすいし、説明もしやすい」。ユベール・アルトマンのバックヴィンテージ“シャトー・ドルシュヴィール”はグランヴァンを好む常連客にも評判がいいという。「2020年に蔵出しされた2008年ヴィンテージのピノ・ブランはおすすめ」。

北海道新聞主催のカルチャースクールでワイン講座も担当する池田さんは、「アルザス・ロックス!」参加に伴い、店内の大きなスクリーンを使用してアルザスワインセミナーを開催。産地の資料を準備して投影し、北海道と比較してアルザスの地理的背景やテロワールを解説。オリジナルのタルト・フランベを供しつつ、さまざまな品種や格付けのワイン5種をテイスティング用に用意。ヴォージュ山脈の影響を受けるアルザスでは緯度に比してブドウがゆっくりと完熟するため、しっかりとした味わいになることなどを、延べ40人近くの顧客にレクチャーした。

また、期間中は「アルザスワインが当たるプレゼントキャンペーン」も積極的にプッシュ、当店からは多くの応募者があり、アルザスワインへの関心の大きさが伺えた。

【店舗データ】
ワインバー ルー
住所:北海道札幌市中央区南3条西5丁目三条美松ビル地下
TEL:011-219-8801
iketaku-hokkaido.com

【お話をお伺いした方】
オーナーソムリエ 池田 卓矢さん



■ワインショップ部門 第1位
川上酒店〔熊本県/熊本〕

人気者のソムリエールによる
心づくしのワイン講座

「ご近所の方が日頃飲むお酒を買いに来てくださる町の酒屋です」。川上 靖さんと千恵さんご夫妻が店を構えて30年、ワインはソムリエの千恵さんが担当する。日本酒や球磨焼酎、ウイスキーも揃える中でワインの品揃えがそこまで多いわけではないが、九州のワインとともに、各国のワインを扱う。

仕入れにあたって必ず試飲して厳選。「日々の食事に合いそうなワインやちょっと特別な日のワインなどを、お客さまの顔を思い浮かべながら選んでいます」。ワインの勉強を始める以前にヴァンダンジュ・タルディヴのリースリングを飲んで、その華やかさや複雑さに感動した経験があるのだそう。「甘口とか辛口とかはさておき、ワインとしてすばらしい完成度だった。だからアルザスには特別な思い入れがあります」。

店内で定期的に行なっている各種お酒のセミナーが好評で、キャンペーン中はアルザスワインセミナーを開催。すぐに定員に達し、回数を増やして実施した。「アルザスという産地を知っている方ばかりではありませんから、街の風景やブドウ畑の写真などをお見せして、どんな空気感をもつ場所なのかをまずは感じてもらいました」。

テイスティングアイテムは、クラシックな造りで安定感のあるレオン・ベイエ。エデルツヴィッカー、単一品種のゲヴェルツトラミネール、グラン・クリュクラスのリースリングを使用したプレミアムキュヴェの3種の比較試飲である。少額の会費、かつ狭い店内でできることは限られるが、アルザスの雰囲気を体感してもらいたいという一心で、テーブルにはギンガムチェックのクロスを敷き、お手製のシュークルートとともにワインを味わってもらうなど工夫を凝らす。

「キャンペーンに参加したことで、多くの方にさまざまな切り口でアルザスワインのことをお話できました。“アルザスって知らなかったけど、こんなにおいしいんですね”とお客さまから言っていただけたことが、何よりうれしかったですね」。

【店舗データ】
川上酒店
住所:熊本県熊本市中央区万町2-3
TEL:096-326-1568
https://k-sake.com

【お話をお伺いした方】
店主 川上千恵さん



■「アルザスワイン公式認定店」はこちらからチェック!

アルザスワイン委員会関連SNS
HP:https://www.vinsalsace.com/jp/
Facebook:https://www.facebook.com/AlsaceWinesOfficial
X:https://x.com/alsacewines
YouTube: https://www.youtube.com/user/WinesofAlsace
Instagram:https://www.instagram.com/vinsalsace

Text : Hiromi Tani