「アルザス・ロックス! アワード」発表!! vol.2入賞店主にインタビュー
2023年の7月から8月にかけて実施された「アルザス・ロックス!」。レストランやワインバー、ワインショップなどのアルザスワイン公式認定店が参加し、プロモーションを行なった。その内容と“アルザスワイン愛”が評価された「アルザス・ロックス! アワード」入賞店舗に、キャンペーンの内容を聞いた。
■レストラン部門 第2位
銀座オザミデヴァン本店 〔東京都/銀座〕
ワインレストランならではの
深淵なマリアージュ
イベリコ豚のグリエにドメーヌ・エンゲルのゲヴェルツトラミネール セック。黄色い果実やキンモクセイのアロマ、キレイな酸をもつワインは、トマトとエシャロットと赤ワインヴィネガーのソース、ひとつまみのピンクペッパーをアクセントにしたジューシーなイベリコ豚のうま味にぴったりと寄り添う。
アルザスらしい冷涼なミネラル感のあるピノ・ノワールにオマールエビのビスクを合わせるなど、ワインレストランならではのウィットに富んだペアリングが秀逸だ。
店長の小松 永さんはジェラール&ブリューノ・シュレール家に滞在しての研修経験があり、「ジェラールとブリューノはもちろん、ほかの地方からアルザスに来ていた造り手との交流はよい経験だった。ワインに合うマダムの手料理が本当においしくて、ハードな仕事も苦になりませんでした」と語る。そんな貴重な体験も、アルザスワインの魅力を伝える原動力になっているのだろう。
【店舗データ】
銀座オザミデヴァン本店
住所:東京都中央区銀座1-4-9 銀座オザミビル2F・4F
TEL:050-3134-4121
https://auxamis.com/desvins
【お話をお伺いした方】
店長・ソムリエ 小松 永さん
■レストラン部門 第3位
ヴァンピックル 銀座店 〔東京都/銀座〕
リースリングやゲヴェルツトラミネールが人気
フレンチバーベキューとワインの店。ボトルでは常時5〜6種のアルザスワインを扱うが、アルザス・ロックス!キャンペーン期間中は料理とのマッチングをテーマに6種類程度をバイザグラスで展開。リースリングやゲヴェルツトラミネールは人気で、認知度も高かったそう。
「アルザスワインのおもしろさは、多様な土壌や温度変化による複雑性と品種の組み合わせによる妙にある」という店長の藤瀬 大輔さん。キャンペーンに参加することでACアルザスからグラン・クリュ、白やオレンジ、赤などさまざまな格付けやタイプを楽しんでもらえたのがよかったと語る。
好きなワインはツィント・フンブレヒトのリースリング クロ・サントゥルバンやピノ・ノワール ハインブール、ヴァインバックのモノポール クロ・デ・カプサンのリースリング、ジェラール・シュレールのピノ・ノワール LN012など、巨匠から自然派まで多岐にわたるアルザス功者でもある。
【店舗データ】
ヴァンピックル 銀座店
住所:東京都中央区銀座4-3-4 銀座屋酒店ビル2F
TEL:050-3187-4121
https://auxamis.com/vinpicoeur_ginza
【お話をお伺いした方】
店長・ソムリエ 藤瀬 大輔さん
■ワインバー部門 第2位
Wine Bar Loopy(ワインバー ルーピー) 〔東京都/蒲田〕
情熱と理解度がピカイチの
ハイレベルなプロモーション
「アルザスは世界最高峰の白ワイン産地」と明言する小林 俊介さん。日頃から、泡やオレンジ、甘口も含めてアルザスワインを多数オンリストする。
キャンペーン期間中はとくにおすすめしたい生産者として、ミューレの特級畑クロ・サン・ランドランシリーズをバイザグラスで提供。さらにグラン・クリュのフェアを実施、12種類を畑による違いとともにその味わい深さを体感してもらうというハイレベルなキャンペーンを展開した。
できるだけ多くの種類を比較試飲できるよう半量での提供も。料理との相性や順番を気にせず、純粋に上質なワインを楽しめるワインバーならではの提案であり、アルザスワインの上質さを知ってほしいという小林さんの想いが伺える。
「好きな造り手? 選べないですね。よい生産者からはそれぞれの魅力を充分に感じます。精魂込めてワインを造る生産者には感謝しかありません」。
【店舗データ】
Wine Bar Loopy
住所:東京都大田区蒲田5-18-3 4F
TEL:03-6715-8081
https://winebarloopy.com
【お話をお伺いした方】
店長・ソムリエ 小林 俊介さん
■ワインバー部門 第3位
VinCafe PROSPERO(ヴァンカフェ プロスペロ) 〔福岡県/うきは〕
多品種を味わえるペアリングディナーを開催
生パスタなどのフードも提供するワインバー。キャンペーンの締めくくりとして、泡からオレンジ、甘口までを楽しんでもらうペアリングディナーを開催した。
常時扱っているジョセフ・シャルシュを中心にセレクトし、前菜とクレマンでスタート。カルパッチョにピノ・ブラン、トマトソースのパスタにリースリング、メインのポークローストにはピノ・ノワール、〆のうどんにオレンジワイン。デザートのアイスクリームにはゲヴェルツトラミネール、とさまざまな品種で構成。意外性のあるペアリングはビギナーから愛好家まで楽しんでもらえたという。
アルザスワインを「親しみやすさと華やかさの両方を兼ね備えた上品な味わいのワイン」と評する店主の石井 徳さん。ジョセフ・シャルシュのレ・プティ・グラン・ピノ・ノワールは個人的にお気に入りで、「香りもよくコクがあり、ブルゴーニュの愛好家にも喜ばれます」。
【店舗データ】
VinCafe PROSPERO
住所:福岡県うきは市吉井町1251-6 2F
TEL:0943-73-7303
https://vincafe-prospero.com
【お話をお伺いした方】
オーナーソムリエ 石井 徳さん
■ワインショップ部門 第2位
銀座君嶋屋 〔東京都/銀座〕
優良生産者の輸入元として
わかりやすいキャンペーンを展開
ニーデルモルシュヴィル村を拠点とするアルベール・ボクスレの正規輸入元でもある君嶋屋酒店。常時クレマンからエデルツヴィッカー、グラン・クリュ、甘口までを取り扱い、顧客のアルザスワインの認知度は高い。スタンディングバーでは推しのアルザスワインをはじめ、さまざまな地域のワインを常時、気軽に試してもらえるのも強みだ。
「使用可能品種が多く、それぞれの個性がはっきりしている。白ワインのイメージが強いが、赤ワインもクラシカルで味わい深いものが多い」と語る店長の長曽我部 尚利さん。まだ暑かったキャンペーンの開催期間は、サッパリと飲める爽やかなタイプの造り手を中心に紹介する一方で、果実味がのった飲みごたえのあるワインとしてアルベール・ボクスレを位置付けた。
「アルザスでボクスレの畑を見て、ブルゴーニュ以上にテロワールと味わいが密接だと感じた。このような優れた生産者を扱えていることは誇りでもあります」。
【店舗データ】
銀座君嶋屋
住所:東京都中央区銀座1-2-1 紺屋ビル1F
TEL:03-5159-6880
https://kimijimaya.co.jp/shop/ginza
【お話をお伺いした方】
店長 長曽我部 尚利さん
■ワインショップ部門 第3位
Inclus wine & brewing(アンクリュ・ワイン&ブルーイング) 〔東京都/上野〕
アルザス出身の店主が扱う
自然派アルザスワインが人気
アルザスを中心としたナチュラルワインを扱うワインショップ。店主の彩美カトリーヌさんは、アルザスで生まれて幼少期を過ごしたという、まさにアルザスにルーツをもつ方。「私にとってアルザスワインは故郷の味。飲むとホッとします」。
店内では角打ちも行ない、マルセル・ダイスなどを開ける。乾杯にはクレマン・ダルザス、食事に合わせるなら辛口の白やオレンジ、赤とシチュエーションに合わせたセレクトを提案。盛夏にアルザス・ロックス!に参加したことで、キリッと冷えたスパークリングワインや白ワインもたくさん勧めることができたという。
「初めてマルセル・ダイスのワインを飲んだときに走った衝撃はいまでも忘れられません。ワインショップを始めたいま、偉大なるアルザスワインをより多くの人に知ってもらいたいと思っています」。
【店舗データ】
Inclus wine & brewing
住所:東京都台東区上野桜木1-11-11
https://inclus.tokyo
(※不定休のためSNSなどでご確認ください/Instagram:inclus_tokyo X:@inclusTokyo)
【お話をお伺いした方】
店主・彩美カトリーヌさん
■エスポワール賞
・レストラン部門
割烹旅館 八千代
住所:三重県松阪市殿町1295
TEL:0598-21-2501
https://www.yachiyo-web.co.jp
・ワインバー部門
le Château de Chinon(ワインバー シャトーシノン)
住所:石川県金沢市片町1-1-18 宇野ビル2階
TEL:076-264-8875
http://chateauchinon.com
・ワインショップ部門
カーヴ・ド・プティットメゾン
住所:東京都世田谷区上馬3-6-14
TEL:03-3421-3800
https://www.cyber-wineshop.com
■「アルザスワイン公式認定店」はこちらからチェック!
アルザスワイン委員会関連SNS
HP:https://www.vinsalsace.com/jp/
Facebook:https://www.facebook.com/AlsaceWinesOfficial
X:https://x.com/alsacewines
YouTube: https://www.youtube.com/user/WinesofAlsace
Instagram:https://www.instagram.com/vinsalsace
Text: Hiromi Tani