メゾンのDNAが宿る、ブラン・ド・ノワールの新解釈
1829年の創業時から、ピノ・ノワールの聖地アイ村で家族経営を続けるシャンパーニュ・ボランジェ。同社が情熱を傾けるブラン・ド・ノワールのひとつPNシリーズから、最新作「PN VZ 19」がローンチされた。
ピノ・ノワールをメゾンの主軸に据えているボランジェ。その真髄ともいえるブラン・ド・ノワールが、単一区画のトップ・キュヴェ「ヴィエイユ・ヴィーニュ・フランセーズ」、アイ村の単一畑「ラ・コート・オー・ザンファン」、そして、主体となるブドウのクリュ名をキュヴェ名に記した「Nシリーズ」の三部作だ。
「単一品種でテロワールを表現するこれらのキュヴェは、いずれもブルゴーニュ的なアプローチです。ピノ・ノワールのエキスパートである我々は、ブラン・ド・ノワールをより一層高めていきたいと考えています」と、ボランジェファミリー6代目で、グローバルセールスディレクターのシリル・ドゥラリュは意気込む。
毎年、優良なクリュを選抜し、新たなスタイルを構築するNシリーズでは、前セラーマスター、ジル・デコートのレシピを継承する。以前、ブラン・ド・ノワールの社内コンペが行なわれ、ジルが手がけたキュヴェが優勝。このときの「木樽発酵50パーセント、マグナムボトルでのリザーヴワイン50パーセント、4年間の瓶内熟成」を軸に、独自のクラフトマンシップにより誕生したのがPNシリーズである。「PN VZ 19」では、ヴェルズネイがメインのクリュに選ばれた。
「北向き斜面のヴェルズネイのピノ・ノワールは、高いミネラリティをもたらします。PN VZ 19には、高温で乾燥した気候ながら、フレッシュさが備わるブドウが収穫できた19年ヴィンテージの特徴が現れています。エキゾチックフルーツの香りと、高い酸や塩味ある味わいとのコントラストが魅力です」とシリル。
毎年、異なる表情を見せてくれるPNシリーズは、まさにメゾンのDNAが宿る新解釈のテロワール・シャンパーニュだ!
シャンパーニュ ボランジェ
ピー・エヌ ヴィ・ゼッド 19
Champagne Bollinger
PN VZ 19
ヴェルズネイをメインに6クリュを使用。 2019年をベースに、ステンレスタンク発酵の18年と、木樽発酵による09年のマグナムボトル熟成のリザーヴワインをブレンド。瓶内熟成4年。18年がベースでメインのクリュがアイの「PN AYC 18」と比較すると、表情の違いが歴然で興味深い。(23,100円)
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Text : Etsuko Tsukamoto