短期連載/その1「気候変動に備えるドイツワイン ラインヘッセン・ラインフロント地域」〜ドイツ・ハンブルク発 世界のワイン情報 vol.28
これまで典型的な冷涼気候だと言われてきたドイツのワイン産地は、もはや冷涼地ではない。醸造家たちはすでに1990年代ごろから、気候変動の微かな兆候を敏感に察知しながら、ワイン造りに取り組んできた。そしていま、温暖化は紛れもない事実、避けることのできない現実であり、造り手たちはそれぞれに方向転換を余儀なくされている。 秋口からコロナ第二波に翻弄されているドイツだが、感染状況が比較的落ち着いていた8月下旬にラインヘッセン地方とラインガウ地方を、10月上旬にはバーデン地方を訪れることができた。まずはラインヘッセン地方からお届けする。